口説いてんの?

頷くだけで、誰も言葉を発さないので

凪斗が続けた。

「そんな事が二ヶ月ほど続き

 彼女は卒業を向えたんです。

 身体を重ねているうちに

 俺も彼女が好きかなぁと思い始めて

 気持ちを伝えたんです」

すると、彼女の口から意外な言葉が

吐き出された。

「大学生になるあたしが

 あんたみたいな子供と

 付き合える訳ないじゃん!馬ー鹿!」

「俺は感情をコントロール出来なくなり

 欲望をぶつけた。

 だけど、虚しさしか残らなかった。

 だから、女の人が近付くと

 彼女の恐怖に怯えている顔が蘇って

 真っ赤になり身体が固まってしまう。

 断られた時の悲しさを知っているから

 恵理子さんや留美ちゃんの気持ちも

 考えずに従ってしまったんです。

 でも、留美ちゃんと身体を重ねていると

 好きになれると思ったんです」


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