どちらの正義が正しいか? ~『“元”連立コンビ』は学園の平和をまもりたい~


「さっき、一年生の男の子から懐中時計を取り上げましたよね? 今すぐ返してください」
「はあ? 懐中時計なんて知らないけど?」

先輩たちはにやにやと意地の悪い顔で笑いながら、ポケットから金色に光る懐中時計を取り出した。

「それが、奪った時計なんじゃないですか?」
「これは俺が自分で買ったんだよ。奪ったっていう証拠でもあんのか?」
「あーあ。奪ったとかうたがわれて、かわいそ~」

クスクスと嫌な笑い声が室内に広がる。
――どうやら、話し合いで返してもらうことは難しそうだ。

「わかりました。話し合いで解決できないようなので、警察に連絡します」
「はあ!? 警察!?」
「彼のものだっていう証拠はいくらでもあるので。そうしたら先輩たちは、窃盗犯でつかまることになると思いますよ」

堂々と言いきれば、先輩たちはうろたえた様子で目配せし合っている。
かと思えば、何かひらめいたような顔つきでにやりと口角をあげた。

「……いーや、俺たちがつかまることはないぜ」
「お前が警察にチクれないように、今ここで痛めつけちまえばいいんだからな!」

――うん、やっぱり、平和な話し合いで返してもらうことは難しそうだ。

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