煉瓦坂の少し奇妙なX'mas
「そういわないで頑張ってくださいよ。みんなの喜ぶ顔が見れないんじゃ、公理さんも甲斐がないでしょ」
「それはそうなんだけど、自信ないな」
「だからちょっとしたパーティしましょうよ、経費で」
経費?
経費なのは別に構わないけどさ。というか吾郷君がプレゼント入れることにしたら既にみんなも入れることになって、だから1000円程度でお品代で領収書切ってもらえれば経費で出すことにした。税理士さんに相談したら福利厚生とかでなんとかなるらしい。ただし1人各1回か2回までで、自分が買ったものは持ち帰らないことが原則。それだと横領だとか背任だとかになるらしい。よくわかんないけど。
そういえば大分遅い新年会とか暑気払いは福利厚生費にしてるから、クリスマスパーティもいけそうな気はしなくないな。しかし、それ以前の問題で。
「25日だとしても、仕事終わった後にパーティ行くとか気が狂ってる。道端で倒れる確信しかない」
吾郷君はわかってますという様子で肩をすくめた。
「だからここでやるんです。ケータリングで」
「ケータリング?」
「そう、一式セットで仕事終わりにここで宴会」
「宴会……? でもクリスマスもあと10日じゃん。予約とか無理じゃない?」
吾郷君はにやりと意味深にほほ笑んだ。
「俺の友達がケータリングやってて、急にキャンセルが出たらしいから渡りに船なんです。どうか俺を助けると思って」
「吾郷君を……助ける?」
「クリスマスは友達を助けなきゃ」
友達……そういわれると気が咎めて来るけれど。
ひょっとしてキックバックでも入るのかな。紹介料というやつで、この辺の業界はよくある持ちつ持たれつ。うちも近所のキャバとか催事屋とは提携して安くやってるし。
「まぁ、いい、のかな、多少なら。とりあえず見積もり頂戴」
翌日吾郷君が持ってきた見積もりは、思ったより安かった。ピザ、ポテト、揚げ物、ローストチキン、それから……クリスマスケーキ。ケーキなんてすっかり諦めてたのに。これでクラッカーでも鳴らしながらプレゼントを配れば、クリスマス感はある、な。でも。
「うち5人なのに量多くない?」
「そこはそれ、あまったら持って帰ればいいですし、残ってるお客さんに配っても?」
「お客さん? 何でまた?」
吾郷君は意味が解らないという様子で目を白黒させる。
「え、毎年公理さんを家に連れて帰る人って、公理さんのお客じゃないんですか?」
「は? え? うちの人が連れてってくれてるんじゃないの?」
「え? 店の人間じゃないですよ」
何それ怖い。
「それはそうなんだけど、自信ないな」
「だからちょっとしたパーティしましょうよ、経費で」
経費?
経費なのは別に構わないけどさ。というか吾郷君がプレゼント入れることにしたら既にみんなも入れることになって、だから1000円程度でお品代で領収書切ってもらえれば経費で出すことにした。税理士さんに相談したら福利厚生とかでなんとかなるらしい。ただし1人各1回か2回までで、自分が買ったものは持ち帰らないことが原則。それだと横領だとか背任だとかになるらしい。よくわかんないけど。
そういえば大分遅い新年会とか暑気払いは福利厚生費にしてるから、クリスマスパーティもいけそうな気はしなくないな。しかし、それ以前の問題で。
「25日だとしても、仕事終わった後にパーティ行くとか気が狂ってる。道端で倒れる確信しかない」
吾郷君はわかってますという様子で肩をすくめた。
「だからここでやるんです。ケータリングで」
「ケータリング?」
「そう、一式セットで仕事終わりにここで宴会」
「宴会……? でもクリスマスもあと10日じゃん。予約とか無理じゃない?」
吾郷君はにやりと意味深にほほ笑んだ。
「俺の友達がケータリングやってて、急にキャンセルが出たらしいから渡りに船なんです。どうか俺を助けると思って」
「吾郷君を……助ける?」
「クリスマスは友達を助けなきゃ」
友達……そういわれると気が咎めて来るけれど。
ひょっとしてキックバックでも入るのかな。紹介料というやつで、この辺の業界はよくある持ちつ持たれつ。うちも近所のキャバとか催事屋とは提携して安くやってるし。
「まぁ、いい、のかな、多少なら。とりあえず見積もり頂戴」
翌日吾郷君が持ってきた見積もりは、思ったより安かった。ピザ、ポテト、揚げ物、ローストチキン、それから……クリスマスケーキ。ケーキなんてすっかり諦めてたのに。これでクラッカーでも鳴らしながらプレゼントを配れば、クリスマス感はある、な。でも。
「うち5人なのに量多くない?」
「そこはそれ、あまったら持って帰ればいいですし、残ってるお客さんに配っても?」
「お客さん? 何でまた?」
吾郷君は意味が解らないという様子で目を白黒させる。
「え、毎年公理さんを家に連れて帰る人って、公理さんのお客じゃないんですか?」
「は? え? うちの人が連れてってくれてるんじゃないの?」
「え? 店の人間じゃないですよ」
何それ怖い。