傲慢すぎる警視に守られて愛される
愛は信じられないという目で逢坂を見た。

「俺の邪魔だけはするなよ」

逢坂は貯金箱に30円いれて、マイコップなのか、陶器で出来た青いコップを手にする。そこにはリアルな狼の顔が描かれていた。

(邪魔って何!? 私がいったい何をするっていうのよ!)

愛は逢坂がコーヒーをついでいるところを見つめた。
その横顔はドキドキするほど綺麗で愛は余計にムカムカした。

(イケメンだからって何を言っても許されると思うなよ!)

逢坂がコーヒーをつぎ、出て行こうとした時だった。

「おい、男!」

愛は仁王立ちで叫んだ。
逢坂は驚いてコーヒーをこぼす。
そして怪訝な表情で愛を見た。

「挨拶もろくに出来ない男に命令される筋合いはない!」

そう言って愛はどこかの小さな探偵のように指さした。
逢坂は唖然とする。

「っぷ」

廊下から噴き出すような笑い声が聞こえてきて、愛と逢坂は一緒に振り返る。
愛が廊下を覗き込むと真理恵がお腹を抱えて笑っていた。
どうやら私たちのやり取りをずっと聞いていたようだ。

「ごめん、ごめん。今度こそ、お疲れさま。ハハハ、いいもの見れた!」
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