傲慢すぎる警視に衛られて愛される
逢坂は吐き捨てるように言った。
「だって新婦がいて新郎がいないのおかしいじゃない?」
真理恵がさらりと言う。
「真理恵さん!?」
愛が振り向くと、真理恵はすでに逢坂の方へ歩み寄っていた。
先ほどまでの柔らかな表情が消え、代わりに真剣な眼差しが浮かんでいる。
「ちゃんと山下さんを護ってよね」
低く、静かな声だった。
逢坂は一瞬だけ真理恵を見て、それからふん、と鼻を鳴らし、わざとらしくそっぽを向いた。
「……全然、頼りにならなそう」
愛は思わず呟いた。
次の瞬間、逢坂が距離を詰めてきた。
一歩、また一歩。
愛は反射的に退こうとしたが、背後にはドレッサーがある。
「お前、今、なんていった」
静かだが圧がある。
愛は目を逸らさなかった。
「逢坂さん、私より弱そうだもん」
「なんだと!?」
逢坂の眉が跳ね上がる。
愛は涼しい顔を保った。
多少の虚勢が混じっていることは、自分でも分かっている。
それでも今日は怯えている場合じゃない。
「はいはい。喧嘩しなーい」
真理恵が間に入り、両者の間に割って立った。
逢坂は短く息を吐き改めて愛を見た。
「良いか。ギリギリまで俺は助けないからな」
「知ってます」
「防弾ジョッキは着てるんだろうな」
「もちろんです」
「ナイフの可能性があるから、切られるならうまく切られろよ」
愛は顔が引きつった。
「わかってます」
「怖いのか?」
「当たり前じゃないですか」
2人は視線を絡め合ったまま、しばらく動かなかった。
チャペルの方から、かすかにオルガンの音が漏れ聞こえてくる。
式の時間が近づいていた合図だった。
「怪我の一つでもしてもらうから覚悟しておけよ」
逢坂が、低く告げた。
「腕の1本くらい折ってもかまいません」
愛の覚悟は本物だった。
「だって新婦がいて新郎がいないのおかしいじゃない?」
真理恵がさらりと言う。
「真理恵さん!?」
愛が振り向くと、真理恵はすでに逢坂の方へ歩み寄っていた。
先ほどまでの柔らかな表情が消え、代わりに真剣な眼差しが浮かんでいる。
「ちゃんと山下さんを護ってよね」
低く、静かな声だった。
逢坂は一瞬だけ真理恵を見て、それからふん、と鼻を鳴らし、わざとらしくそっぽを向いた。
「……全然、頼りにならなそう」
愛は思わず呟いた。
次の瞬間、逢坂が距離を詰めてきた。
一歩、また一歩。
愛は反射的に退こうとしたが、背後にはドレッサーがある。
「お前、今、なんていった」
静かだが圧がある。
愛は目を逸らさなかった。
「逢坂さん、私より弱そうだもん」
「なんだと!?」
逢坂の眉が跳ね上がる。
愛は涼しい顔を保った。
多少の虚勢が混じっていることは、自分でも分かっている。
それでも今日は怯えている場合じゃない。
「はいはい。喧嘩しなーい」
真理恵が間に入り、両者の間に割って立った。
逢坂は短く息を吐き改めて愛を見た。
「良いか。ギリギリまで俺は助けないからな」
「知ってます」
「防弾ジョッキは着てるんだろうな」
「もちろんです」
「ナイフの可能性があるから、切られるならうまく切られろよ」
愛は顔が引きつった。
「わかってます」
「怖いのか?」
「当たり前じゃないですか」
2人は視線を絡め合ったまま、しばらく動かなかった。
チャペルの方から、かすかにオルガンの音が漏れ聞こえてくる。
式の時間が近づいていた合図だった。
「怪我の一つでもしてもらうから覚悟しておけよ」
逢坂が、低く告げた。
「腕の1本くらい折ってもかまいません」
愛の覚悟は本物だった。