傲慢すぎる警視に衛られて愛される

3章

愛が逢坂の運転で連れてこられたのは、とあるマンション前だった。

乗ったのはパトカーでもなく、普通の車。

先程から愛が何を聞いても説明が短くて、よくわからないが、とりあえずこの目立たない車で待機するらしい。

助手席に座っている愛は双眼鏡でマンションを見張っていた。

運転席の逢坂は背もたれを倒してのんびりしている。


「来ませんねー」

「もうすぐだ。てか、お前、何やってるんだ」


愛は双眼鏡を外して逢坂の方を向く。


「何って、見張るんですよね?」


愛と逢坂が見張っているマンションにはストーカーの被害を訴えている女性がひとりで暮らしている。

それは無言で渡された資料を呼んでわかった。

今日はストーカーが現れる可能性がある日らしい。


「来る時間は決まってるって言っただろ。そんなに見てなくていい。だいたい、その双眼鏡、どこから引っ張り出してきたんだ」

「後部座席にありました。私は初めて来た場所なんで、色々観察しておかないと」


愛は再び窓の外を見る。

後ろで舌打ちが聞こえたが無視だ。


「私、違和感とか発見するのに、まず日常を観察するのが癖なんですよ」


愛の言葉に逢坂はもちろん無反応だ。
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