傲慢すぎる警視に衛られて愛される
愛がマンションのエントランスを見ていた時だった。

女性がひとり出てきたのが見える。

鈴木真凜、ストーカー被害に遭っている女性だった。


「あれ?」


愛が資料にある写真をスマホのライトで照らして確かめる。

写真の1枚は女性で、マンションから出てきた人物。

付箋が貼ってあり『鈴木真凜・27歳』と書かれている。

もう1枚は男性の写真で、『熊田健吾、30歳』と書かれていた。


(なんで? なんで被害者が今、出てくるの?)

「鈴木さんが出て来ましたけど」


逢坂に問うたが返事はなし。


「なんで、こんな時間に被害者が? 声かけますか」

「いや」


逢坂、背もたれから起き上がり、愛側の窓に手をついた。

逢坂の顔が急激に近づき、愛は思わず息を止める。

愛の胸が逢坂の服越しでもわかる逞しい二の腕にわずかに触れた。

愛は少し戸惑い、身を引く。

すぐに車のシートがあり、うまく避けられてはいない。
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