傲慢すぎる警視に衛られて愛される
愛は熊田を警察官に引き渡した。


(そうだ、鈴木さん)


近くに座り込んでいる真凜の方へ向かい、自分のジャケットをかける。

放心状態の真凜。

顔には涙の痕があった。

愛は唇を噛みしめる。


(辛かったよね、ごめんね)


声に出すことは出来なかった。

代わりに背中を摩る。

逢坂がゆっくりと愛の後方からやってきた。

真凜の顔が急に華やぎ、愛は真凛の目線の先を見ようと振り返る。


(なんで、そんなところから?)


愛の後ろは茂みになっている。

車が停めてあった場所とは反対に位置しているので、わざわざ茂みの中に入ったことになる。

愛は不信感でいっぱいでぼーっとしていたのか、真凛にぱしんっと腕を振り払われたことに気が付くのが少し遅れた。

気が付いた時には逢坂の胸に真凛が飛び込んでいたのである。
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