傲慢すぎる警視に衛られて愛される
愛はうつむいたままだ。

そんな愛を逢坂は顎をつかみ無理矢理、上に向かせた。


「ちょっと逢坂くん――」


愛からは逢坂越しにテレビが見える。

テレビ画面には澪の写真がまだ映ってた。

愛の顔が歪んだ。


「お前が余計なことをしなければ彼女は傷つかずに済んだかもな」


愛が逢坂の目を見る。


「お前があの時、盗撮から彼女を守らなければ彼女が刺されずに済んだんだよ」


愛は驚いた。


「なんで知って……」

「あの電車内で事件になっていれば、盗撮だけで済んだんだよ、わかるか? よかったな、彼女が死なずに。お前は運がよかった」


愛の目に涙が溜まる。

逢坂は愛の顎を乱暴に放した。

下を向いた拍子に床に涙が落ちる。

鳴海はテレビを消した。

逢坂はソファに戻り、真理恵と竹内は呆然としている。

愛の嗚咽が微かに聞こえた。

愛は床に崩れ落ちたまま動けない。


「山下さん、現在は職務中です。個人的な感情で仕事に集中できないなら今日はもう帰りなさい」
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