傲慢すぎる警視に衛られて愛される
「逢坂くんは気付かなかったの?」

「盗撮魔にも警察が囲っていることにも気づいたよ」


再び逢坂が近づいてくる。

愛は怯えながら逢坂を見上げた。

逢坂は愛の机に手をついて愛を見下ろした。


「でもお前が犯行前に止めたんだ。だからあの女子高生はそのあと」


次の瞬間、真理恵が近くにあったファイルで逢坂の頭を叩いた。


「いて」

「何度も言わんでよろしい」


逢坂は不機嫌に黙った。


「山下さんの事情はわかりました」

「すみません」

「ほんと大丈夫?」


心配してくれる真理恵がありがたく愛は力なくも微笑んだ。


「大丈夫です」

「山下さんは、今日はもう帰ってください」

「え? 本当に大丈夫です!」

「いえ、帰りましょう。明日は必ず来てください。これは命令です」


愛の瞳が揺れた。

真理恵が肩に手を置いたので、鳴海から真理恵に視線を移す。

真理恵は頷いた。


「……わかりました。申し訳ございません」


愛は立ち上がり頭を下げ荷物を持って、とぼとぼ出て行った。
< 35 / 164 >

この作品をシェア

pagetop