傲慢すぎる警視に衛られて愛される
「怖くないですよ」


早坂は愛に一歩、詰め寄る。


「あ、あの、カウンセラーというのは!?」


愛は無理矢理、話題を変えた。

その様子を観察するかのように早坂が見る。


「早坂先生には、ストーカーの相談に乗ってもらってるの」

「え? 被害者ではなくですか?」

「そう。加害者側」


愛の頭にはてなが浮かぶ。


「ストーカーは孤独なんです。自分の思いを聞いてもらえる人もいない。だから被害者に執着していく。だから僕が話を聞くんです」


愛は複雑な思いが顔に出た。


「『なんでストーカーの為にそこまで』って顔だね」

「そんなことは!」

(思っている)

「まあ、僕のやっていることは、どこまで影響があるかはわからないけどね」

「そんなことないです!」


真理恵が割り込んだ。


「先生のおかげで、自分を顧みた人はたくさんいるんです。話すことで、自分のやっていることを客観的に見ることが出来て、ストーカーをやめる人だっている」

「そんな風に言ってくれて、ありがとう」

「いえ」


真理恵は愛を振り返った。


「私たちは色んな方法を試してストーカーを減らすことを考えている。山下さんにはそれを知ってほしい」

「はい……」

(確かにそうだ。ストーカー犯罪対策係。色んなことを試して被害者を救うことができる)

「早坂先生は未然に犯罪を防いでいるんですね」

「そんな大きなことはしていないよ」


早坂は愛に微笑んだ。

愛は早坂に違和感を抱く。


「じゃあ、早坂先生、今日は彼女を頼みませう」

「はい」

「え? どういうことですか?」

「今日は早坂先生の授業よ」

「よろしくね」


早坂は愛に微笑を浮かべた。

愛はドキリとして顔が赤くなった。


「はい、よろしくお願いします」
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