傲慢すぎる警視に衛られて愛される
沈黙が流れる。


「……この子は……ずっとそうなのよ」


佳代子は呟くように言った。


「お姉ちゃんのことで自分に責任を感じてる」


愛は驚いた。


(お母さん、わかってたんだ)

「あれは愛のせいじゃないのに、自分のせいだと思ってるんです」


真理恵は愛を見た。

愛は真理恵から視線を反らした。


「あの日からずっと、愛は自分を責めてるんです」

「お母さん」

「自分が近くにいたのに姉を助けられなかったと」

「もういいよ」

「お母さんには、わかってるのよ」

「責めてない」

「嘘つき」


佳代子は、はっきりと言った。

愛は佳代子を見つめた。


「愛、あれはあなたのせいじゃない。何度言ったらわかるの」


愛は下を向いた。

それ以降、母と目が合うことはなかった。



結局、美憂はよく眠っていたので愛は顔だけ見て、「まだ仕事中だから」と言って佳代子を病院に残した。

警視庁までの車の中で愛と真理恵がした会話は「真理恵さん、ごめんなさい。勤務時間すぎちゃいましたよね」「いいのよ、今日は義母に娘のお迎え頼んだから」「ごめんなさい」だけだった。
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