傲慢すぎる警視に衛られて愛される
愛は視線を逸らそうとしたが、早坂の目が離してくれなかった。


「先生」

「なに?」

「それは、カウンセラーとして、ですか」


早坂はしばらく愛を見つめてから、口の端をわずかに上げた。


「どう思う?」

(また、この人は)


愛は息を吸った。


「カウンセラーとして、じゃないと思います」

「なんで」

「だって、先生が私に聞くことって、仕事の範囲を超えてる気がするので」


バーのBGMが耳に響いた。

早坂はグラスをカウンターに置いた。

そして愛の方に、ゆっくりと身を寄せてきた。


「正直だね」


低い声が耳の近くで聞こえた。

愛は動けなかった。


「……先生は」

「うん」

「こうやって、いつも女性を困らせるんですか」


早坂は少し離れて、愛の顔を見た。

そして今度こそ、本当に楽しそうに笑った。


「そうかもしれない」

「最悪だ」

「うん、最悪だね」
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