無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
フォシニが逃げたことに気付いたダリウスは、すぐにありとあらゆる手を尽くして彼を探させた。しかし、未だに見つからない。今は代用のフォシニを仕入れることで急場をしのいでいるが、そのフォシニがいなくなった穴は数人、数十人のフォシニがいたところで埋められるものではない。
もしあのフォシニが他の誰かのものになってしまったら。ダリウスは天才魔術師の名をその誰かに譲るという苦汁をなめるかもしれない。それほどまでに、彼は重要なフォシニだったのだ。
「なんとしても、早く見つけ出さねば……」
なんなら、死体でも構わない。
ダリウスは苛立ちから、足をカタカタと揺らす。
そのとき、ドアをトントンとノックする音がした。扉が開き、先ほどとは別の部下が顔を出す。
「長官。本日の王宮魔術師採用試験の試験報告書です」
部下が差し出した書類を、ダリウスは受け取った。
「ああ、今日でしたか」
すっかり忘れていた。長官という立場上少しは目を通したほうがいいだろうと、ダリウスはページをめくる。その手が、あるページで止まった。
「――ほう」
そこには、とても興味深い試験結果が載っていた。
もしあのフォシニが他の誰かのものになってしまったら。ダリウスは天才魔術師の名をその誰かに譲るという苦汁をなめるかもしれない。それほどまでに、彼は重要なフォシニだったのだ。
「なんとしても、早く見つけ出さねば……」
なんなら、死体でも構わない。
ダリウスは苛立ちから、足をカタカタと揺らす。
そのとき、ドアをトントンとノックする音がした。扉が開き、先ほどとは別の部下が顔を出す。
「長官。本日の王宮魔術師採用試験の試験報告書です」
部下が差し出した書類を、ダリウスは受け取った。
「ああ、今日でしたか」
すっかり忘れていた。長官という立場上少しは目を通したほうがいいだろうと、ダリウスはページをめくる。その手が、あるページで止まった。
「――ほう」
そこには、とても興味深い試験結果が載っていた。