無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
5.正体不明の追っ手
5.正体不明の追っ手
王宮魔術師の採用試験の日から二週間が過ぎた。
この日、リディアはいつものように薬の調合を行っていた。
植物から得た僅かな魔力で使う魔法をゆっくりと練り込みながら薬草を混ぜる。たとえほんの僅かな魔力でも、魔法を練り込むのと練り込まないのでは全く効果が違うのだ。
出来上がった薬を瓶に詰めていると、レイが覗き込んできた。
「リディア、今日は納品に行くの?」
「ええ」
「じゃあ、俺も一緒に行く」
「ありがとう。もう仕事は慣れた?」
「うん。まあまあかな。俺が働く日はお客さんが普段の五倍くらい来るらしくて、先生がお前が毎日来ると忙しすぎるってぼやいてた」
「あははっ」
リディアはそれを聞いて、くすくすと笑う。
シリルがぼやいている姿が目に浮かぶ。
リディアは何度かレイの働く様子を見にシリルの何でも屋に行ったが、普段は来ないような若い女性が何人も訪れていたのが印象的だった。十中八九、レイと仲良くなるのが目的だろう。
肝心のレイは、いつものように塩対応だったが。
「それに、また何かあったら大変だろ?」
レイは付け加える。
「それは……大丈夫だと思うけど」
リディアは口ごもる。
王宮魔術師の採用試験の日から二週間が過ぎた。
この日、リディアはいつものように薬の調合を行っていた。
植物から得た僅かな魔力で使う魔法をゆっくりと練り込みながら薬草を混ぜる。たとえほんの僅かな魔力でも、魔法を練り込むのと練り込まないのでは全く効果が違うのだ。
出来上がった薬を瓶に詰めていると、レイが覗き込んできた。
「リディア、今日は納品に行くの?」
「ええ」
「じゃあ、俺も一緒に行く」
「ありがとう。もう仕事は慣れた?」
「うん。まあまあかな。俺が働く日はお客さんが普段の五倍くらい来るらしくて、先生がお前が毎日来ると忙しすぎるってぼやいてた」
「あははっ」
リディアはそれを聞いて、くすくすと笑う。
シリルがぼやいている姿が目に浮かぶ。
リディアは何度かレイの働く様子を見にシリルの何でも屋に行ったが、普段は来ないような若い女性が何人も訪れていたのが印象的だった。十中八九、レイと仲良くなるのが目的だろう。
肝心のレイは、いつものように塩対応だったが。
「それに、また何かあったら大変だろ?」
レイは付け加える。
「それは……大丈夫だと思うけど」
リディアは口ごもる。