無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
「王宮魔術師じゃないけど、すごい魔法の力を持った魔法使いがどこかにいるってことでしょうか?」
リディアはシリルに尋ねる。
「うーん……」
シリルはどこか迷うように口ごもる。それ以上は何も言わなかった。
その日の帰り道。
乗り合い馬車乗り場から自宅に向かう途中で、事件は起こった。
リディアの自宅は、森と村の境界のような場所にある。自宅が近づくにつれて木々が茂り、人気はなくなる。
夕暮れで薄暗い中、ざわっと木々が揺れる音がしてリディアは見上げた。
「風が強いのかな?」
そう思ったが、頬に風は感じない。
不思議に思ったそのとき、バキッと枝を踏み折るような音がどこからかした。
「……リディア。こっち」
レイが小さな声で耳打ちする。次の瞬間、木陰から影が飛び出してきた。
突然現れた黒装束の男たちは、無言で剣を振るう。
「きゃっ!」
リディアは驚いて、自分の頭を守るように抱え込む。それと同時に、レイに力強く体を引き寄せられた。
「あんた達、誰?」
「誰が──」
「ふーん。言わないの?」
リディアはシリルに尋ねる。
「うーん……」
シリルはどこか迷うように口ごもる。それ以上は何も言わなかった。
その日の帰り道。
乗り合い馬車乗り場から自宅に向かう途中で、事件は起こった。
リディアの自宅は、森と村の境界のような場所にある。自宅が近づくにつれて木々が茂り、人気はなくなる。
夕暮れで薄暗い中、ざわっと木々が揺れる音がしてリディアは見上げた。
「風が強いのかな?」
そう思ったが、頬に風は感じない。
不思議に思ったそのとき、バキッと枝を踏み折るような音がどこからかした。
「……リディア。こっち」
レイが小さな声で耳打ちする。次の瞬間、木陰から影が飛び出してきた。
突然現れた黒装束の男たちは、無言で剣を振るう。
「きゃっ!」
リディアは驚いて、自分の頭を守るように抱え込む。それと同時に、レイに力強く体を引き寄せられた。
「あんた達、誰?」
「誰が──」
「ふーん。言わないの?」