無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
「そういうことになるな。確かに年の頃も一致しているし、この異常な魔力量もソルヴィアであることも、王族って言われたほうが納得できるな」

 シリルは険しい表情のまま言った。

 リディアはそれを、呆然としながら聞く。

(レイが、王子様?)

 なら、死んだはずの王子は誰なのか。
 どうしてレイはフォシニとして売られていたのか。
 どうして今まで誰も気づかなかったのか。
 そして、一体誰がそんな大それたことをしでかしたのか。

 次々に疑問が湧き上がる。

「……レイさん。ひとまず、私と一緒に王宮に行きませんか? 行くべきです」

 カーティスが真剣な顔でレイに告げる。レイは少し小首を傾げた。

「断る。俺は行かない」

 迷いのない眼差しで、レイは答える。

「おい、レイ!」
「王族だがなんだか知らないけど、興味ない。そもそも会ったこともない人なんて今更親だとも思わないし会いたくないし」

 レイはシリルとカーティスを睨む。

「レイ、落ち着け。お前がもし本当に王子なら、本来あるべき場所がある。確認するだけでも──」
「そんな場所、知らない。自分が王族とか、どうでもいい」
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