無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
「王宮に、行ってみてもいいんじゃないかしら」
その瞬間、空気がスッと冷たくなった気がした。
レイの表情から、笑顔が抜け落ちる。
「……どうして? なんでリディアが、そんなこと言うの?」
声が冷たい。リディアは居心地の悪さを感じて身じろいだ。
「だって、あなたは本当は王子なのかもしれないのよ?」
「だから?」
「だからって……」
リディアは言葉を探す。
「あなたには、本来の居場所があるでしょう」
「ここでいいだろ」
「駄目だよ」
リディアは首を左右に振る。
リディアは元々貴族令嬢だったけれど、家から勘当されて今は平民と同じ暮らしをしている。それに、陰で『行き遅れの無能魔女』と言われていることも知っている。
レイの表情が暗くなる。その変化に、リディアの胸はざわついた。
「私は、あなたの未来を潰したくないの」
「未来?」
「王族なら、できることがたくさんあるはずよ。私なんかのそばにいるより幸せに――」
「リディア」
遮るようにレイに名前を呼ばれ、リディアはびくっと体を震わせる。
「リディアは俺を追い出したいの?」
「違っ! そうじゃなくって──」
その瞬間、空気がスッと冷たくなった気がした。
レイの表情から、笑顔が抜け落ちる。
「……どうして? なんでリディアが、そんなこと言うの?」
声が冷たい。リディアは居心地の悪さを感じて身じろいだ。
「だって、あなたは本当は王子なのかもしれないのよ?」
「だから?」
「だからって……」
リディアは言葉を探す。
「あなたには、本来の居場所があるでしょう」
「ここでいいだろ」
「駄目だよ」
リディアは首を左右に振る。
リディアは元々貴族令嬢だったけれど、家から勘当されて今は平民と同じ暮らしをしている。それに、陰で『行き遅れの無能魔女』と言われていることも知っている。
レイの表情が暗くなる。その変化に、リディアの胸はざわついた。
「私は、あなたの未来を潰したくないの」
「未来?」
「王族なら、できることがたくさんあるはずよ。私なんかのそばにいるより幸せに――」
「リディア」
遮るようにレイに名前を呼ばれ、リディアはびくっと体を震わせる。
「リディアは俺を追い出したいの?」
「違っ! そうじゃなくって──」