無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
7.対決
7.対決


 カーティスが魔法庁にレイのことを報告したのは、リディアの家を訪ねた翌朝のことだった。

 白亜の塔の上層階、重厚な扉の前で、カーティスは一度だけ息を整えてから扉を叩いた。

「入ってください」

 中から聞こえた声はとても丁寧なのに、どこか冷たく聞こえる。

「失礼いたします」

 カーティスは執務室へ入る。
 広い部屋の奥で、この部屋の主であるダリウスが書類に目を通していた。

 魔法庁の頂点に立ち、いつも穏やかで誰に対しても丁寧。慈悲深く聖人だと評判の天才魔術師。

 だが、カーティスはふとしたときに彼が見せる冷たい表情が気になり、苦手意識を持っていた。何を考えているのか腹の底が読めず、気味悪ささえ感じる。

「カーティスさん。どうかしましたか?」

 ダリウスは読んでいた書類から顔を上げると、カーティスを見つめる。

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