無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
「あいつは絶対自分がやったなんて言わねーよ。自分さえよければいい奴だからな。そのくせ善人ずらして、反吐が出る。俺らが結託して反逆しようとしたって言われるのが関の山だ」
「では、どうするのです?」

 まさかこのまま見て見ぬふりをするのではと、カーティスは非難の意を込めた目でシリルを見る。シリルはにやっと笑った。

「レイが王子であると、言い逃れのできない証拠を用意しよう」
「言い逃れのできない証拠?」
「ああ。フォシニの性質を利用して、他の王族を利用するんだ。血が繋がっていれば、魔力の融通にフォシニの契約はいらない」

 カーティスは目を見開く。

 シリルの言う通りだった。魔力を作り出す魔核を持つ人々は一定数いるが、彼らの作り出す魔力はそれぞれ微妙に違い、そのまま受け入れれば受け入れた魔法使い側が体の内部に大きな損傷を負うことになる。

 フォシニの契約では、フォシニ側の意思に関係なく魔力を差し出すだけでなく、魔力の違いを調和する魔法が掛けられているのだ。
 しかし、親兄弟などの血の繋がった者同士はそもそもの魔力の質が酷似しているためフォシニの契約なしで魔力のやり取りが可能だった。
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