無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
 概して第一子が年長者である分優位となり、王太子になる可能性が高い。しかし、今回のように年が近いと逆転することが大いにあり得る。

『大丈夫です。妃殿下。私がなんとかします』
『ダリウスがなんとか?』

 さめざめと泣いていたルミナスは、顔をあげてダリウスを見つめる。

『はい。妃殿下の心配の種は、私が全て取り除いて差し上げます』

(側妃の産む王子には死んでもらうしかない)

 ダリウスは決心する。
 愛する女性のためならば、多少のリスクを負うことも厭わなかった。
 

 結局、ルミナスはアルファールの第一王子となる元気な男の子を産み、王族が生まれたときに施す加護はダリウスが施した。
 そしてその二か月後、今度は側妃が男の子を産んだ。

 既に魔法庁の要職についていたダリウスは、幸いにして側妃の元にも魔法による治療という名目でいくことが可能だった。
 ルミナスを苦しめる元凶となる赤ん坊はどのような子かと見に行った先にいたのは、赤ん坊ながらに整った見目の、可愛らしい王子だった。

『王子殿下のご誕生、お慶び申し上げます』

 ダリウスは側妃に頭を下げる。

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