無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
部屋の隅には木製の質素なベッドと、小さな机がひとつ。そして、注目すべきは壁に付いた太い鎖だった。鎖の先には、足枷と思しき金具が付いている。
「何ここ? ……もしかして、牢獄?」
明らかに誰かを閉じ込めていたと思しき室内を見回し、リディアは眉を顰める。
「レイ……。レイ!」
レイを呼ぶが、反応がない。きっと、先ほど足元が光った際にリディアだけが強制転移させられたのだろう。最後に見た、レイの必死な顔が脳裏に蘇る。
(きっと心配して私を探しているよね。戻らないと)
ここがどこだがわからないが、ひとまずこの薄気味悪い部屋を出よう。
リディアはそう思って、部屋にひとつしかないドアのドアノブに手を伸ばす。
そのとき、ドアが向こう側から開かれた。
「あなたは……」
そこに現れたのは、王宮魔術師の衣装を着た黒髪の男性だった。年齢はシリルより少し上に見える。
髪の毛は後ろで結んでおり、その身なりからある程度の地位のある人物に見えた。
「はじめまして。リディア・グリーンさん。会いたかったですよ」
男はリディアを見て、にんまりと口の端を上げる。
「何ここ? ……もしかして、牢獄?」
明らかに誰かを閉じ込めていたと思しき室内を見回し、リディアは眉を顰める。
「レイ……。レイ!」
レイを呼ぶが、反応がない。きっと、先ほど足元が光った際にリディアだけが強制転移させられたのだろう。最後に見た、レイの必死な顔が脳裏に蘇る。
(きっと心配して私を探しているよね。戻らないと)
ここがどこだがわからないが、ひとまずこの薄気味悪い部屋を出よう。
リディアはそう思って、部屋にひとつしかないドアのドアノブに手を伸ばす。
そのとき、ドアが向こう側から開かれた。
「あなたは……」
そこに現れたのは、王宮魔術師の衣装を着た黒髪の男性だった。年齢はシリルより少し上に見える。
髪の毛は後ろで結んでおり、その身なりからある程度の地位のある人物に見えた。
「はじめまして。リディア・グリーンさん。会いたかったですよ」
男はリディアを見て、にんまりと口の端を上げる。