無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
「今度はなんだ! 今、結界のことで取り込んでいるのがわからないのか!」
「それが……先ほど魔獣たちが暴れているあたりに謎の魔術師が現れ魔獣を一掃しました。それだけでなく、ひとりで結界を修復しました」
「なんだと! ダリウスではないのか!?」
「違います。まだ若い、青年です」

 騎士は緊張の面持ちで答える。

「こうしてはおれん。お前達、至急事実確認を。それとお前、その謎の魔術師を連れてくるのだ! 必ずだ!」

 国王は周囲に指示を出す。
 もし騎士の言うことが事実ならば、その〝謎の魔術師〟はダリウスと同等の力を持っている。国王として、そんな才能をみすみす逃すことはできないと思った。

 臣下達が慌てて事実確認に向かう。それと入れ替わるように、先ほどとは別の魔術師が現れた。

「国王陛下。ダリウス長官が見つかりました」
「おおっ!」

 国王はこれで一安心だと喜色を浮かべる。しかし、魔術師の背後にいる人物を見て驚く。
 そこには、第三王子のサファエルがいたのだ。それに、見知らぬ若い女、そして、中年の男も一緒だ。中年の男は、ボロボロになった服を着た人間を引きずっている。

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