無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
「そんなに緊張なさらず、是非、アシュレイ殿下とご一緒に気軽にいらしてください」
「……はい」
気軽になんて行けるわけがないが、リディアはとりあえず頷く。
「それでは、失礼します」
王宮魔術師はぺこりと挨拶をすると、リディアの家をあとにした。
数日後、リディアはレイと共に王宮にいた。初めて入る謁見室。国王は、リディアとレイを見て目を細める。
「ふたりとも、よく来てくれたな」
玉座に座った国王は、ふたりを見下ろす。
他愛もない話を数分したのちに、国王は本題を切り出した。
「アッシュ。今一度、聞こう。王宮へ戻らぬか?」
国王はレイに、静かに問いかけた。
「そなたが受けた苦痛や悲しみを償いきれるものではないが、今からでも本来の地位と暮らしを与えたいのだ」
「王宮には戻りません」
レイは何の迷いもない様子で、はっきりと答える。隣にいたリディアはぎょっとした。
「レイ? どうして? 王宮に戻れば、今よりずっといい暮らしができるんだよ?」
「でも、王宮にはリディアがいない。俺はリディアと暮らす」
リディアは絶句した。
「……はい」
気軽になんて行けるわけがないが、リディアはとりあえず頷く。
「それでは、失礼します」
王宮魔術師はぺこりと挨拶をすると、リディアの家をあとにした。
数日後、リディアはレイと共に王宮にいた。初めて入る謁見室。国王は、リディアとレイを見て目を細める。
「ふたりとも、よく来てくれたな」
玉座に座った国王は、ふたりを見下ろす。
他愛もない話を数分したのちに、国王は本題を切り出した。
「アッシュ。今一度、聞こう。王宮へ戻らぬか?」
国王はレイに、静かに問いかけた。
「そなたが受けた苦痛や悲しみを償いきれるものではないが、今からでも本来の地位と暮らしを与えたいのだ」
「王宮には戻りません」
レイは何の迷いもない様子で、はっきりと答える。隣にいたリディアはぎょっとした。
「レイ? どうして? 王宮に戻れば、今よりずっといい暮らしができるんだよ?」
「でも、王宮にはリディアがいない。俺はリディアと暮らす」
リディアは絶句した。