無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
「だってリディアは、俺が一緒に王宮に来てくれって言っても来ないだろ?」
「それは──」
レイの言う通りだ。たとえレイに一緒に王宮に来てくれと言われても、一緒に行くつもりはない。
リディアの存在はレイの新生活には邪魔にしかならないので、足かせになりたくなかったのだ。
怒るのではないかとびくびくするリディアの予想に反し、国王は深く息を吐いただけだった。
「……そなたは、よほどその娘を大切に思っているのだな」
「ああ。リディアは俺の全てなんだ」
レイはリディアの手を握る。
「レイ……」
何の迷いもなさそうな態度に、なんと声をかければいいかわからない。
一方、国王は小さく笑った。
「ならば、無理に王宮へ戻せば、またそなたから居場所を奪うことになるか」
「戻らないし、戻せないでしょ。俺より強い魔術師なんていないんだから」
「それもそうだな」
国王は小さく頷く。
その様子を見て、リディアはふたりがこのやりとりをもう何回、何十回とやっているのだと理解した。
「そもそも、俺は王族であることに興味がない。国王になりたいとも思わない」
「それは──」
レイの言う通りだ。たとえレイに一緒に王宮に来てくれと言われても、一緒に行くつもりはない。
リディアの存在はレイの新生活には邪魔にしかならないので、足かせになりたくなかったのだ。
怒るのではないかとびくびくするリディアの予想に反し、国王は深く息を吐いただけだった。
「……そなたは、よほどその娘を大切に思っているのだな」
「ああ。リディアは俺の全てなんだ」
レイはリディアの手を握る。
「レイ……」
何の迷いもなさそうな態度に、なんと声をかければいいかわからない。
一方、国王は小さく笑った。
「ならば、無理に王宮へ戻せば、またそなたから居場所を奪うことになるか」
「戻らないし、戻せないでしょ。俺より強い魔術師なんていないんだから」
「それもそうだな」
国王は小さく頷く。
その様子を見て、リディアはふたりがこのやりとりをもう何回、何十回とやっているのだと理解した。
「そもそも、俺は王族であることに興味がない。国王になりたいとも思わない」