無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
「5キャラットだね。わかった」

 レイを買った影響で、今は懐が寒い。
 お金を貸してくれる当てがないこともないが、できれば心配をかけさせたくない。だから、できるだけ節約しておかなければならないのだ。

 リディアはレイと一緒に町に向かい、中心部で別れていきつけの薬屋に向かう。

「こんにちは」
「リディアちゃん、こんにちは。この前納品してくれた鎮痛剤、すごく効くって評判よ」

 カランとドアベルを鳴らしながら店内に入ると、明るい声に出迎えられた。ここの薬店の女主人であるイマンだ。
 
「本当ですか? よかった! 今日は胃薬を作ってきたんですけど──」

 リディアは先ほど作ったばかりの薬が詰められた瓶を籠から取り出し、カウンターに置く。そのとき、カウンターに無造作に広げられていた新聞の記事が目に入った。見出しには、【大魔術師ダリウス様のフォシニが行方不明に!】と書かれていた。

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