無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
 本気で言っているのだとしたら、なおさらよくない。レイはたまたま助けてくれたリディアに対して必要以上の恩を感じて、奉仕しようとしているということなのだから。

「……とにかく、駄目なものは駄目」
「頑固だなぁ」
「信念があると言って」
「ふーん。まあ、そういうところも可愛いけど」
「ふえっ⁉」

 リディアの口から、思わずおかしな声が出る。急にかわいいと言われて赤くなるリディアを見て、レイは小さく笑った。

(この子、からかっているわね?)

 リディアのほうが、ずっと年上のはずなのに。レイの正確な年齢がわからないから推測でしかないが、レイが年下なのは間違いないはず。

(恋愛偏差値がほぼゼロなのが、バレているのかしら?)

 レイは最近、頻繁にリディアに対して「可愛い」とか「好きだよ」という。冗談で言っているとわかってはいるものの、このままずるずると居候させ続けてはリディアの心臓が持たない。

(このままじゃダメだわ……一刻も早く独り立ちしてもらわないと!)

 そのためには、レイ自身にお金を稼ぐ力を身に付けさせる必要がある。

「よし、決めた!」
「何を?」
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