無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
「周りを助けようとしたレイが誤って周囲を傷つけて、結果的に非難されることになったら嫌なの。それに、あんな強力な魔法を見様見真似だなんて、少なからずレイの体にも負担がかかっていたはずだわ」

 レイは黙り込む。

「おい、ちょっと待て。今聞き捨てならない言葉が聞こえたぞ。昨日の魔獣は、この坊やが退治したのか?」

 ふたりのやりとりを聞いていたシリルが、驚いた様子でリディアに尋ねる。

「坊やじゃないって言ってるだろ」
「そうやってすぐむきになって突っかかってくるところがガキだって言ってるんだよ。リディアはお前のためを思って、こうして俺に頼みに来たんだぞ」

 シリルは呆れたような目でレイを見る。レイはぐっと言葉に詰まった。

「フォシニなのに魔法を使えるってことはソルヴィアか。聞いた話によると、一撃で大型魔獣を倒したらしいな?」
「はい。襲われそうになった私を庇って、一瞬でした。少なくとも三種類──身体拘束系の魔法と物理的攻撃系の魔法、それに燃焼系の魔法を使っていたように見えました」
「魔法の使い方を習ったことがないのに? そりゃすごいな。思わぬところに金の卵がいたもんだ」

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