無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
 レイに懐かれている自覚はあるけれど、ちょっとこれは理解を越える。

「相変わらず重いな、お前」

 シリルがボソリと呟く。

「普通だろ」
「普通じゃねえよ」

 シリルは突っ込む。

「ちょ、ちょっと待って! 本気で受けないの?」

 リディアは焦った。
 そんなバカな。これは自分がなんとかしなければと思ったリディアは決意する。

「わかったわ。私も受ける! だから、レイも一緒に受けに行くわよ!」

 レイを連れていくには、これしか方法が思い付かなかった。


 

 その翌週。
 リディアはレイを連れて王宮魔術師の採用試験会場に行った。名目上はリディアも志願者だが、実質上は保護者である。

 レイの結果は当然ながら――

「……合格」

 試験官が震える声で告げた。

「全科目満点です」

 周囲にいた他の志願者達からどよめきが起きる。
 
「ぜ、全科目満点!?」

 リディアも驚いたひとりだ。聞き間違いかと思い聞き返すが、間違っていなかった。
 レイの力は、すでに規格外なのだと思いしらされる。

「おめでとう、レイ! これでレイも王宮魔術師だね」

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