モフモフ王子様のお世話係になりました!~イケメン王子と秘密の共同生活~
11話 完璧な王子①
その後の授業も、いつもどおり静かに進んでいった――はずだった。
最初は英語の時間。
先生が教科書を開きながら言った。
「じゃあ、このページを読める人~?」
教室中が一斉に下を向く。
あてられたくないのだ。
空気がピン、と張りつめる。
その中で――
「はい、先生!」
リアンが自信たっぷりに手を挙げた。
「えっ?」
ざわっ、と教室がゆれる。
リアンはすっと立ち上がり、教科書を読みはじめた。
……その英語が、すごすぎた。
なめらかで、発音はネイティブどころか、まるでニュースキャスターのよう。
一語一句が耳にすーっと入ってくる。
先生は口をぽかんとあけたまま固まっていた。
「リアンくん、英語もペラペラなんだね~!」 「声がさわやかすぎる……!」 「映画の吹き替えみたい!」
女子たちから黄色い歓声が上がる。
私はそっとため息をついた。
(はぁ……どこの国でも王子は王子ってことなのね)
◆
次の体育はバスケットボール。
男子がプレーしている時は、女子は見学だ。
リアンはジャージでも完璧な姿。
コートの真ん中に立つだけで、彼のところに光のエフェクトが出てる気がする。
「リアン、ボール回すぞ!」
チームの男子がリアンにいった。
「うむ!」
リアンは受け取ったボールを軽やかにドリブルし、
ひょい、と相手をかわし、またかわし――
スッ、と踏み込んで放ったシュートは美しい放物線を描き、
トスッ、と気持ちよい音をたててゴールに吸い込まれた。
「リアン! ナイスシュート!!」 「やっと点が入ったのに、いきなり決めるとかすごっ!」 「フォームがプロ選手みたいだ!」
男子たちがワッとリアンに集まる。
リアンは男子にまで人気となり、一気にトップにのぼりつめてしまった。
(ここまで何でもできると……学校で勉強する意味って、あるのかな?)
◆
そしてお昼休み。
リアンは完全に“今日の主役”になっていた。
「リアンくん、日本語じょうずだね!」 「どうして日本に来たの?」 「お箸、使える?」
女子たちがリアンの周りをきゃいきゃいと囲む。
「ああ。箸は得意だ。我が国とは少し違うが、天音の家でも使っている」
「……え? 天音の家って?」
周りの女子が固まった。
(やめてぇぇぇ~~っ!!)
わたしはあわてて会話に割り込んだ。
「リアンくんが、この前うちでご飯を食べただけで! ね? ねっ?」
冷や汗をかきながらわたしは早口で伝えた。
「へぇ~、いいなぁ」「仲良さそうだね~」
女子たちの視線が刺さる。
“同居してます”なんて絶対言えない!!
今の人気ぶりを見たら、どんな反応をされるか恐ろしすぎる。
そのとき、窓からそよ風が吹き込んだ。
リアンがふと校庭のすみを見つめる。
「あそこ……竹が生えているな。よい香りがする……」
うっとりした目が、きらりと光る。
(あっ、パンダスイッチ入った……!)
「ダ、ダメぇぇぇーーっ!!」
わたしの叫びに、周りがびくっと振り向いた。
「ど、どうしたの天音ちゃん?」
戸惑い顔のクラスメイトが声をかけてくる。
「い、いや! 虫が……! 虫がいたの!!」
「なるほど。虫といえばパンダの好物は――」
「言っちゃダメッ!!」
お願い、学校でパンダらしいこと言わないで……!
最初は英語の時間。
先生が教科書を開きながら言った。
「じゃあ、このページを読める人~?」
教室中が一斉に下を向く。
あてられたくないのだ。
空気がピン、と張りつめる。
その中で――
「はい、先生!」
リアンが自信たっぷりに手を挙げた。
「えっ?」
ざわっ、と教室がゆれる。
リアンはすっと立ち上がり、教科書を読みはじめた。
……その英語が、すごすぎた。
なめらかで、発音はネイティブどころか、まるでニュースキャスターのよう。
一語一句が耳にすーっと入ってくる。
先生は口をぽかんとあけたまま固まっていた。
「リアンくん、英語もペラペラなんだね~!」 「声がさわやかすぎる……!」 「映画の吹き替えみたい!」
女子たちから黄色い歓声が上がる。
私はそっとため息をついた。
(はぁ……どこの国でも王子は王子ってことなのね)
◆
次の体育はバスケットボール。
男子がプレーしている時は、女子は見学だ。
リアンはジャージでも完璧な姿。
コートの真ん中に立つだけで、彼のところに光のエフェクトが出てる気がする。
「リアン、ボール回すぞ!」
チームの男子がリアンにいった。
「うむ!」
リアンは受け取ったボールを軽やかにドリブルし、
ひょい、と相手をかわし、またかわし――
スッ、と踏み込んで放ったシュートは美しい放物線を描き、
トスッ、と気持ちよい音をたててゴールに吸い込まれた。
「リアン! ナイスシュート!!」 「やっと点が入ったのに、いきなり決めるとかすごっ!」 「フォームがプロ選手みたいだ!」
男子たちがワッとリアンに集まる。
リアンは男子にまで人気となり、一気にトップにのぼりつめてしまった。
(ここまで何でもできると……学校で勉強する意味って、あるのかな?)
◆
そしてお昼休み。
リアンは完全に“今日の主役”になっていた。
「リアンくん、日本語じょうずだね!」 「どうして日本に来たの?」 「お箸、使える?」
女子たちがリアンの周りをきゃいきゃいと囲む。
「ああ。箸は得意だ。我が国とは少し違うが、天音の家でも使っている」
「……え? 天音の家って?」
周りの女子が固まった。
(やめてぇぇぇ~~っ!!)
わたしはあわてて会話に割り込んだ。
「リアンくんが、この前うちでご飯を食べただけで! ね? ねっ?」
冷や汗をかきながらわたしは早口で伝えた。
「へぇ~、いいなぁ」「仲良さそうだね~」
女子たちの視線が刺さる。
“同居してます”なんて絶対言えない!!
今の人気ぶりを見たら、どんな反応をされるか恐ろしすぎる。
そのとき、窓からそよ風が吹き込んだ。
リアンがふと校庭のすみを見つめる。
「あそこ……竹が生えているな。よい香りがする……」
うっとりした目が、きらりと光る。
(あっ、パンダスイッチ入った……!)
「ダ、ダメぇぇぇーーっ!!」
わたしの叫びに、周りがびくっと振り向いた。
「ど、どうしたの天音ちゃん?」
戸惑い顔のクラスメイトが声をかけてくる。
「い、いや! 虫が……! 虫がいたの!!」
「なるほど。虫といえばパンダの好物は――」
「言っちゃダメッ!!」
お願い、学校でパンダらしいこと言わないで……!