君が照らす人生は、いつだって温かい
◇
ステージ袖に戻ると、
全員、同時に崩れ落ちた。
「ひゃー……」
瑠奈が、その場に座り込む。
「ベース、途中でシールド踏みそうになって死ぬかと思った」
「私はスティック飛びそうになって、握力でねじ伏せた」
美由紀さんが、
スティックをくるくる回して見せる。
「俺のソロ、今世で一番下手だったわ」
春日井先輩が、ギターを肩から外しながら言う。
「でも、一番楽しかった」
その顔は、
バスケの試合でシュート決めた直後と同じ顔だった。
「山谷さんは?」
「……怖かったです」
正直に言う。
「でも、もっと怖くなってもいいなって思えました」
「それ、ドM宣言?」
「違います」
でも、
『怖くても続けたい』って思ったのは、
本当だ。
さっき歌った言葉が、まだ胸の奥で鳴っている。
「〝今日まで生きてきたんだよ〟ってタイトル、やっぱり最高だね」
瑠奈が、ペットボトルの水を飲みながら言う。
「なんか、勝手に自分の背中を押してくれてる」
「それ、作戦勝ちってこと?」
「うん。悔しいけど」
悔しそうな顔をしながら、
ちょっと誇らしそうにも見えた。