君が照らす人生は、いつだって温かい

そのとき、少し離れたところで、
他校のバンドのボーカルの子が話しかけてきた。



「あの、さっきの曲、凄くよかったです」



「え」



「〝今日まで生きてきたんだよ〟ってやつ。その言葉、刺さりました」



歳は、たぶん同じくらい。



「歌詞、自分で書いたんですか」



「はい」



「いいなー。私、いつも人の書いた歌詞だから」



そう言って、少し照れくさそうに笑う。



「またどっかで一緒になったら、聴かせてください」



「はい、またどっかで」



そんな約束が、
本当にあるかどうか分からない。

でも、
ライブハウスの薄暗い照明の下で交わされたその一言は、
不思議と現実味を持って胸に残った。
< 136 / 200 >

この作品をシェア

pagetop