台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―


00:00。

行かないって思ってたはずのリビングに、なんでか今日も来ちゃってる。


――いや、文句言うために来てるんだけどね!?
リアクションはもっとちゃんと返せよって。


私がここに来ると、もう爽真はそこにいる。
昨日と同じ。


無表情が、月明かりに照らされている。

かぐや姫か。
そういう神秘さが、この人には似合うのだ。


「あのさ、……」

キッと文句がある顔をして爽真に迫る。
そしたら爽真も同じ速度で迫ってきた。


ぶつかる直前で急ブレーキをかけたから、ちょっとだけ背中が反る。


「今日はずいぶん素がはみ出てなかった?」

図星。
ドキリと胸がひとつ跳ねる。

それにしても、この人はなんでいつも不機嫌そうなのか。

まぁ、私も人のこと言えないんだけれど。


「まぁ……ちょっとアクシデントがありまして」

「プロ意識どこいったんだよ」

「プロ意識だけでは対処できないことがあったのよ」


ふう、とため息に哀愁を乗せる。


ピーマン叩き潰したからなんて言えない。
なんかカッコ悪いから。

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