台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
ちらりと爽真を見ると、ちょっと驚いた顔をしている。
まぁそうだよね、と息を吐いた。
「そう仮定すると、いろんな辻褄が合うんだよね。
誰も私のぶっ飛んだ性格に疑いを持たなかったことも、ヤラセシーンをみんなが寝てる早朝に撮ったことも。
あの子たちにはガチの恋リアをさせて、リアルな反応を撮る。
そういう演出なら、情報格差の説明がつく」
うっすらと笑っている私を見て、爽真の組んだ腕に少しだけ力がこもる。
こくんと、喉仏が小さく動いた。
「美玲は、確かに自分に近いキャラで演じているのかもしれない。
でも多分、自分に与えられたストーリー以外のことも把握して動いてる」
窓から差し込む月明かりが、青白く私を照らし出す。
「陸とひよりに私がやばい奴ってわざわざ吹き込んだのは、私を孤立する悪女に仕立て上げるため。
その方が、自分の光が際立つからって理由で陥れた――とか」