台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
♡
やってきたのは、初日と同じくシェアハウスの造園。
青い花が彩るプルンバゴのアーチを潜って、その奥にあるベンチに座った。
「初回放送観たんだけどぉ……
紫苑くん、瑠奈にドキドキしたって言ってたね♡」
――正確には、ドキドキしたとは言っていない。
ドキッとした。面食らった。
その程度のニュアンスだったけど。
揺さぶるなら、ちょっと盛るくらいが丁度いい。
「あー、うん。……いや。ドキッとはするよ。あれは」
紫苑が気まずそうに苦笑する。
照れたような瞳が、不意打ちで私の顔を覗いた。
「瑠奈ちゃん普通に可愛いし。
あんな近くで仲良くしたいって言われたら、ドキッとするって」
――――へ?
じわじわと頬が熱くなる。
泳ぎそうになった目を、一生懸命見開いて堪えた。
いやいや!なんで私に王子ムーブしてんの!?
おかしいだろ!
そもそも初日は、全く動じませんスタンスだったじゃん!
爽やかに微笑む顔が、意地悪な表情に見えてきてペースを狂わされる。