台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―



やってきたのは、初日と同じくシェアハウスの造園。

青い花が彩るプルンバゴのアーチを潜って、その奥にあるベンチに座った。


「初回放送観たんだけどぉ……
紫苑くん、瑠奈にドキドキしたって言ってたね♡」


――正確には、ドキドキしたとは言っていない。

ドキッとした。面食らった。
その程度のニュアンスだったけど。

揺さぶるなら、ちょっと盛るくらいが丁度いい。


「あー、うん。……いや。ドキッとはするよ。あれは」

紫苑が気まずそうに苦笑する。
照れたような瞳が、不意打ちで私の顔を覗いた。


「瑠奈ちゃん普通に可愛いし。
あんな近くで仲良くしたいって言われたら、ドキッとするって」


――――へ?


じわじわと頬が熱くなる。
泳ぎそうになった目を、一生懸命見開いて堪えた。


いやいや!なんで私に王子ムーブしてんの!?
おかしいだろ!


そもそも初日は、全く動じませんスタンスだったじゃん!


爽やかに微笑む顔が、意地悪な表情に見えてきてペースを狂わされる。

< 155 / 198 >

この作品をシェア

pagetop