台本通りの恋はしない!
もしかして。もしかしてだけど。
キャラ設定決められてるのって、私だけ……?
だとしたら、今の発言はよくない。
ちゃんと説明するか誤魔化さないと、私の印象が終わる。
「えっと、実は――……」
――キィ。
最悪のタイミングでドアが開く。
動揺したままの2人の注意が、そっちに移ってしまった。
「あ、もう誰かいた……」
鈴の鳴るような澄んだ声。
ライトブルーのシャツに、深い青のネクタイ。
グレーの膝丈プリーツスカートを、上品に着こなす美人。
ミルクティー色のストレートヘアは肩口でくるんと内向き。
スッと通った鼻筋と、くっきり二重の大きな目。
清純を絵に描いたような、ビジュの強さ。
名前を聞かなくてもわかる。
この子が“美玲”だ。