台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―

「今のはその――びっくりして逃げただけだから。
爽真が嫌いとか拒絶とかではない、断じて」

手のひらを突き出して、力強く宣言する。

「だから、今ので喧嘩はナシで!お願いします……」

声が萎んでいくのと同時、カァ――ッと顔が更に赤くなる。


それを見た爽真が、何故か嬉しそうにクッと笑った。

「……ん。了解」

「よかった!……じゃ、おやすみっ」

階段を駆け上がり、この動悸を走ったせいにする。


ベッドに飛び込むと、布団を頭からすっぽりかぶる。

隣のベッドからは、すやすやと赤ちゃんみたいなひよりの寝息が聞こえる。


(びっくりした……!急にあんなことするんだもん)


何度も寝返りを打って、ずーっと落ち着かない。

あーあ、今夜も眠れない。


< 198 / 219 >

この作品をシェア

pagetop