台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
「今のはその――びっくりして逃げただけだから。
爽真が嫌いとか拒絶とかではない、断じて」
手のひらを突き出して、力強く宣言する。
「だから、今ので喧嘩はナシで!お願いします……」
声が萎んでいくのと同時、カァ――ッと顔が更に赤くなる。
それを見た爽真が、何故か嬉しそうにクッと笑った。
「……ん。了解」
「よかった!……じゃ、おやすみっ」
階段を駆け上がり、この動悸を走ったせいにする。
ベッドに飛び込むと、布団を頭からすっぽりかぶる。
隣のベッドからは、すやすやと赤ちゃんみたいなひよりの寝息が聞こえる。
(びっくりした……!急にあんなことするんだもん)
何度も寝返りを打って、ずーっと落ち着かない。
あーあ、今夜も眠れない。