台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
……やりにくい。
爽真といい紫苑といい、最近の男子は気にしいなのか?
普通に演技してよ。
そんな悪態を心の中で呟いた。
昨日のことなんて記憶から抹消されてるみたいに、るんるんで紫苑の浴衣を選び始める私を、紫苑はじっと見つめている。
思わず口をついて出たみたいな呟きが、隣から落ちてきた。
「……うん、瑠奈ちゃんが選んで」
――ん?
驚いて手が止まる。
紫苑も自分にびっくりしてる顔をしている。
ラック越しに、カメラはしっかりと私たちを捉えている。
「いいの?やった♡
じゃあ紫苑くんが和風王子様になるやつ選んじゃおー♡」
すぐに体勢を立て直して、はしゃいで浴衣選びを再開する。
だけど内心、ちょっと動揺している。