台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―

……やりにくい。
爽真といい紫苑といい、最近の男子は気にしいなのか?

普通に演技してよ。
そんな悪態を心の中で呟いた。

昨日のことなんて記憶から抹消されてるみたいに、るんるんで紫苑の浴衣を選び始める私を、紫苑はじっと見つめている。

思わず口をついて出たみたいな呟きが、隣から落ちてきた。


「……うん、瑠奈ちゃんが選んで」


――ん?

驚いて手が止まる。
紫苑も自分にびっくりしてる顔をしている。

ラック越しに、カメラはしっかりと私たちを捉えている。


「いいの?やった♡
じゃあ紫苑くんが和風王子様になるやつ選んじゃおー♡」

すぐに体勢を立て直して、はしゃいで浴衣選びを再開する。

だけど内心、ちょっと動揺している。
< 225 / 242 >

この作品をシェア

pagetop