台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―


――いやいやいや、そこは“大丈夫”って断る流れでしょ!


で、私がむくれて、
「また空振りしてるよ、ウケるw」
……ってなるパターン!


(どういう風の吹き回し?
紫苑への指示はどうなってるの?)

いくつか予想したけど、どれもしっくりこなくて納得できない。

もう流れに身を任せろと、浴衣選びに集中することにした。

「紫苑くんはぁ、爽やかな王子様って感じだから明るい色がいいかなぁ♡」

ひとりできゃぴきゃぴ喋りながら、まずはライトブルーの浴衣を手に取る。


紫苑の体に当てようとして、はたっと手が止まった。


……いや?待って。
ちょっと子供っぽいか?


紫苑の雰囲気は爽やかではあるけど、顔立ちは美人系。

おまけに物腰も柔らかいから、もっと上品で落ち着いた雰囲気が似合う気がしてきた。

「……」

じっと紫苑のことを見て、そっと浴衣をラックに戻す。

「瑠奈ちゃん?」

気まずそうな紫苑が、不審そうに首を傾げた。
< 226 / 242 >

この作品をシェア

pagetop