台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
Ep.24 その浴衣は、誰のため
16:00。
花火大会の待ち合わせまで、あと1時間。
自室の化粧台の前で、メイクさんが髪型を整えてくれている。
低めのシニヨン。緩さを出すために後毛を出して、スプレーをかける。
白い花に金色の飾り紐のついたかんざしを刺して、完成だ。
(可愛い。自分じゃ絶対できないやつだ)
鏡に映る自分を見て思わずそう思ってしまうくらいの、プロの完璧な仕上がり。
なのにずっと心が浮ききらなくて、何となく息苦しかった。
「瑠奈ちゃんっ浴衣は、どっちにするんですか?」
私が選んだひまわり柄の浴衣を着たひよりが、両手に浴衣を持って私の後ろに立つ。
左手には、ピンクの花柄の浴衣。
右手には、藍紺の、爽真が選んでくれた浴衣。
「……うーん、どうしようかなぁ」
鏡越しに見る夜色の浴衣は、化粧台の強めの白い照明に照らされてもなおその色を強く主張しているようで。
どうしてもそっちを見てしまう。
「紺色のも雰囲気変わっていいけど、ピンクの方が瑠奈ちゃんに合いそうだけどね」
「私もそう思いますっ!」
メイクさんとひよりが、「だよね」と頷きあう。
……そうだよね。そうなの。
私だってそう思う。
なのに、真面目な顔で浴衣を差し出す爽真の顔がずっと頭から離れなくて。
結局、時間ギリギリまで結論が出なかった。
花火大会の待ち合わせまで、あと1時間。
自室の化粧台の前で、メイクさんが髪型を整えてくれている。
低めのシニヨン。緩さを出すために後毛を出して、スプレーをかける。
白い花に金色の飾り紐のついたかんざしを刺して、完成だ。
(可愛い。自分じゃ絶対できないやつだ)
鏡に映る自分を見て思わずそう思ってしまうくらいの、プロの完璧な仕上がり。
なのにずっと心が浮ききらなくて、何となく息苦しかった。
「瑠奈ちゃんっ浴衣は、どっちにするんですか?」
私が選んだひまわり柄の浴衣を着たひよりが、両手に浴衣を持って私の後ろに立つ。
左手には、ピンクの花柄の浴衣。
右手には、藍紺の、爽真が選んでくれた浴衣。
「……うーん、どうしようかなぁ」
鏡越しに見る夜色の浴衣は、化粧台の強めの白い照明に照らされてもなおその色を強く主張しているようで。
どうしてもそっちを見てしまう。
「紺色のも雰囲気変わっていいけど、ピンクの方が瑠奈ちゃんに合いそうだけどね」
「私もそう思いますっ!」
メイクさんとひよりが、「だよね」と頷きあう。
……そうだよね。そうなの。
私だってそう思う。
なのに、真面目な顔で浴衣を差し出す爽真の顔がずっと頭から離れなくて。
結局、時間ギリギリまで結論が出なかった。