台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
Ep.36 また明日、を朝から
8月16日。月曜日。
5:55。
朝早いこの時間のリビングには、まだ誰も来ていない。
昨日は朝食当番初日の特別な撮影があったから、スタッフも大勢いたけれど。
今日はまだ、営業前。
カメラのタリーランプも消えている。
誰かが起きてきたり、スタッフがきてカメラが回り始めたりするのは7時前後。
私たちに許された時間は、1時間ちょっとってとこだ。
広いキッチンに立って、爽真を待つ。
6:00ぴったりに、少し眠そうな顔をした爽真が起きてきた。
「おはよ、爽真」
寝ぼけて半開きだった爽真の目が、私のことを捉えて固まる。
ぴくりと瞼が持ち上がって、何かを誤魔化すみたいに口元を拭った。
「……はよ、」
照れたように寄せた眉が、なんとなく色っぽい。
それでいてちょっと可愛いと思ったから、早く来なって手招きした。
「眠くない?」
「……や、さっきので目覚めた」
「? よくわかんないけど、爽真って朝苦手でしょ?
起きてくるのいつも後の方だもんね」
「まあ、そう、だけど」