台本通りの恋はしない!
びっくりして息が止まる。
心臓がキューッと狭くなって、体温が上がった気がした。
「“それ”って――、どれのこと?」
なんとか声を絞り出す。
ここで動揺したら負ける。
あざといのが計算だってバレるのは、武器を失うのと同義だ。
「わかるだろ。白々しい演技やめてくれない?
痛いだけだから」
喉がひくりと鳴った。
暗がりで鈍く光る爽真の目は、白目が青く見えるほど澄んでいて、綺麗だ。
「目立ちたいだけのアドリブで空気壊されると、こっちが迷惑すんだよ」
――は?
口を挟む余地も許さない冷たい言葉に、冷静な思考が止まる。
目立ちたいだけ?迷惑?
……確かに間違ってはないけどね。
誰が好き好んでこんな立ち回りしてると思ってるの?