台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
言うが早いか、彩加がげらげら笑い転げる。
爽真がぬいぐるみ。
確かにキャラではないけれど。
そんなに笑うこと?
私の感覚がおかしいの?
そう思って周りを見れば、紫苑どころかひより、陸も置いてけぼりになって反応に困っている。
大和もそれを察して、彩加の背中を摩って宥めながら苦笑いで捕捉した。
「爽真だけがぬいぐるみを当てたってことも、彩加的なツボだったんだけどさ……
爽真がぬいぐるみをもらった後、彩加が言ったんだよ。
“それ、美玲にあげれば”って」
(……まぁ、自然な流れじゃない?)
“美玲にあげる”なんて、正直聞きたくはない内容だったけど。
流れとしての違和感はない。
みんなもまだ、なんとなく頷くだけだ。
大和が気まずそうに迷いながら、ちら、と私を見る。
「そしたら爽真、ちょっと考え込んだわけ。
……で、その後――“いや、持っておく”……って」
「その可愛い人形、欲しいの!?嬉しかったの!?って!思ったらおっかしくってさぁ――……!」
あっはっはっはと笑いが更に豪快になった彩加の声が、どんどん遠のいていく。
だって大和の視線が、ずっと私を見たままだったから。