台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
>>このペアもなんか相性良く見えてきた
>>完全に瑠奈の一方通行だけどね
>>いや、でもここから頑張ればワンチャン……
なんて、私に対する応援もぽつぽつと出てきたところで、配信は終了。
カメラが止まった瞬間――
私と紫苑は目配せをし合って、巻さんからは眉間の皺が消えていた。
ぞろぞろと片付けを済ませたスタッフが引き上げようとする中、巻さんも息を吐いて立ち上がる。
紫苑も満足そうな顔で、手に重心をかけて立ちあがろうとした。
「巻さんすみません。この後も少し、部屋を借りていいですか?」
それを、私の声が遮る。
「今のコメントを見直して、この後の立ち振る舞いを成宮くんと検討したいので。5分、10分ほど」
素で圧のある巻さんの目が、ギロリと私の方を向く。
やましい気持ちなんて何もないから、私は堂々としたままだ。
「わかった。ただし、他のキャストに怪しまれない程度に」
「はい、ありがとうございます」
そう言うってことは、認められたってことなのかな。
こうして人口密度の高かった部屋が、私と紫苑の2人になった。