台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
――……
両膝をくっつけて、つま先を内側に向けていた足の力を抜く。
紫苑も少し疲れたように、臙脂色のネクタイの結び目に指を引っ掛けてそこを緩めた。
「上手くいったね」
「出来過ぎなくらいにね」
なんとなく潜めた私の言葉に、紫苑が余裕っぽく笑って頷く。
コメントの流れをもう一度追うために、背中の裏に忍ばせておいたスマホを取り出す。
隣で紫苑も同じようにポケットから出したスマホを操作し出した。
「1番反応速そうなのは、結末予想の考察スレかな」
「んー。でもそこが動くのは、もっと時間置いてからじゃない?」
「じゃ、夜チェックして明日共有だね」
紫苑が真面目な顔でスイスイとスライドするスマホを眺める横で、私は生配信のコメントを改めてチェックする。
>>しおんくんが完璧王子様過ぎて、人間視点ちょっと苦しい……
>>清廉潔白とはまさにしおんのこと
嫉妬に関する二者択一のコメントがやっぱり目に入って、ム、と唇が突き出てくる。
「どうしたの?その顔」
ふと視線をこっちに向けた紫苑が、スマホを凝視して顰めっ面をしている私を見てギョッとする。
私はその口のまま、低い声を出した。
「悔しい。今回欲しい結果を引き出せたのは、明確に紫苑のおかげだから。
私が流れを作りたかったのに。ムカつく」
両膝をくっつけて、つま先を内側に向けていた足の力を抜く。
紫苑も少し疲れたように、臙脂色のネクタイの結び目に指を引っ掛けてそこを緩めた。
「上手くいったね」
「出来過ぎなくらいにね」
なんとなく潜めた私の言葉に、紫苑が余裕っぽく笑って頷く。
コメントの流れをもう一度追うために、背中の裏に忍ばせておいたスマホを取り出す。
隣で紫苑も同じようにポケットから出したスマホを操作し出した。
「1番反応速そうなのは、結末予想の考察スレかな」
「んー。でもそこが動くのは、もっと時間置いてからじゃない?」
「じゃ、夜チェックして明日共有だね」
紫苑が真面目な顔でスイスイとスライドするスマホを眺める横で、私は生配信のコメントを改めてチェックする。
>>しおんくんが完璧王子様過ぎて、人間視点ちょっと苦しい……
>>清廉潔白とはまさにしおんのこと
嫉妬に関する二者択一のコメントがやっぱり目に入って、ム、と唇が突き出てくる。
「どうしたの?その顔」
ふと視線をこっちに向けた紫苑が、スマホを凝視して顰めっ面をしている私を見てギョッとする。
私はその口のまま、低い声を出した。
「悔しい。今回欲しい結果を引き出せたのは、明確に紫苑のおかげだから。
私が流れを作りたかったのに。ムカつく」