台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―

「――それ、いつ」

「えと……4週目の、初日……?
爽真くんと瑠奈ちゃんが、一緒に朝食当番をしてる場面の映像で……」


(……俺が深夜に行かなくなった次の日だ)


その日の朝、瑠奈は調子が悪そうで、食欲もほとんどなくて。

具合でも悪いのか?
そう思ったのに、カメラの前だし、離れると決めたばかりの心が揺らぐからと見ないようにしていた――あの日。


爽真の顔から険しさが消えて、代わりに動揺と困惑が浮かぶ。
そんな爽真に気づいたひよりが、切なそうに口を開いた。


「あの涙の意味も、ふたりのことも、私は知りません。
爽真くんは、瑠奈ちゃんの弱さを知っていましたか?
そうだとしたら、瑠奈ちゃんを助けてほしいです……!」

丸い瞳に、陽の光が反射して揺らぐ。
切実な声は、ほんの少し震えていた。

「だってあんな終わり方、私なら絶対に辛い。
瑠奈ちゃんが1人で悲しむ姿を、見たくありません……っ」

普段のふわふわとした声色とは違う、力強く懇願するような声。

そんなひよりの元に走ろうとジタバタし出した陸を解放した大和が、改まって爽真を見た。

「……俺も実は彩加とのこと、瑠奈に後押ししてもらったことがあるんだよね。
その時も、彩加には挑発するみたいな態度で……瑠奈って結構、天邪鬼だったりする?」

「……それは多分、嫌われ者の悪女って役を維持するためで――……」

「あー!そういうこと!?」

爽真が大和の問いに答えかけた時、彩加が突然声を張り上げる。
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