台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―

「美玲ちゃん」

爽やかに、待っている美玲に紫苑が駆け寄る。
それだけで甘酸っぱい香りが画面外にも漂う、最強の王道ペア。


「こんな大事な時に呼んでくれてありがとう。
最終日の前に、話せてよかった」

「ううん、私こそ。
……というか、呼ぶよ。紫苑くんとちゃんと話したいもん」


今までの積み上げを証明するような、安心感のあるホットミルクのような甘さ。

あれが楽しかったよね、こんなことあったよね、なんて、2人だけの思い出に花が咲く。

カメラの前なのに潜めたような笑い声がふっと途絶えた時――美玲が、紫苑から視線を外した。


「私、紫苑くんとちゃんと向き合いたい。
でもね、正直……私は、爽真くんと揺れてるの」


誠実だからこそ、ずるい心をきちんと打ち明ける。
恋リアらしい、聖女の真っ当な向き合い方。


「……うん。なんとなく、気付いてたよ。
でも俺、負けないから。明日、正式に――美玲ちゃんに会いにいく」


嫉妬にも不安にも曇らない、圧倒的に強気な王子スマイル。

そんなシーンが暗転して、予告通り、海辺に立つ美玲の元に紫苑がやってくる映像が流れた。
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