台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
音がしそうなほどぎこちなく、声がしたドアの方を向く。
よく知る制服姿や部屋着姿ではなかったけど、見間違えようがない。
驚いている目に飛び込んだのは、紛れもない爽真だった。
「そ、ま……?なんで……」
寝転んだまま、横向きに見える爽真に唇が震える。
爽真の後ろで御手洗が、静かに押さえていたドアを閉めた。
「御手洗さんに呼び出された。
本当は撮影終わった後すぐ来たんだけど、瑠奈いなくて。
そしたら、最終話配信まで待てって御手洗さんが」
咄嗟にギンと血走った目で御手洗を見る。
ロボットのようなこのキツネ男は、私に睨まれてもどこ吹く風だ。
「あなたのような人は、自分の間違いを目の当たりにするまではあれこれ理屈をつけて逃げるでしょう。
どうせならきっちり凹ませてから会った方が効く。そう提案しただけですよ」
ゆるいのに重さのある黒のパンツのポケットから、爽真がスッと手を抜く。
深いくすみブルーのTシャツは、夜みたいな色だった。
「話したいんだけど。瑠奈」
私を射抜く目は真剣。
そんな爽真を拒む術を、私は持っていなかった。
よく知る制服姿や部屋着姿ではなかったけど、見間違えようがない。
驚いている目に飛び込んだのは、紛れもない爽真だった。
「そ、ま……?なんで……」
寝転んだまま、横向きに見える爽真に唇が震える。
爽真の後ろで御手洗が、静かに押さえていたドアを閉めた。
「御手洗さんに呼び出された。
本当は撮影終わった後すぐ来たんだけど、瑠奈いなくて。
そしたら、最終話配信まで待てって御手洗さんが」
咄嗟にギンと血走った目で御手洗を見る。
ロボットのようなこのキツネ男は、私に睨まれてもどこ吹く風だ。
「あなたのような人は、自分の間違いを目の当たりにするまではあれこれ理屈をつけて逃げるでしょう。
どうせならきっちり凹ませてから会った方が効く。そう提案しただけですよ」
ゆるいのに重さのある黒のパンツのポケットから、爽真がスッと手を抜く。
深いくすみブルーのTシャツは、夜みたいな色だった。
「話したいんだけど。瑠奈」
私を射抜く目は真剣。
そんな爽真を拒む術を、私は持っていなかった。