台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
「……ごめんなさい!悪意に勝つって約束、破った。
爽真にひどい嘘もついた」
一度本音を渡したら、洪水みたいに言い訳と懺悔が溢れてくる。
「それでも爽真を守れるならいいって思ってたんだよ。
だって、爽真が傷つくのだけは許せなかった。手段を選んでいられなかったの」
子どもが縋るみたいに、爽真の背中にしがみつく。
涙混じりの声に、爽真の胸に押しつけた頬が濡れているのも自覚した。
「もう会わないつもりだったし、それで忘れようと思ったのに――……なんで来ちゃったの、爽真……っ」
ひくっと、不恰好な嗚咽が漏れる。
そんな風に突き放すことを言うくせに、最後に出た呟きは、「嫌いにならないで」だった。
「……落ち着け、瑠奈」
爽真が離れようとしてより強くしがみついた私を、爽真が慎重に引き剥がす。
ぐしゃぐしゃの私と目の高さを合わせるように屈んで、頬に手を添えて親指で私の涙を拭った。
「嫌いになんて、なれるわけないだろ?」