台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
「ごめ……っ、や!でも!」
「瑠奈っていつもこうなの。気がつくとみんなに嫌われてて……もう泣いちゃう」
しょぼんと項垂れて、スンと鼻を啜るふりをする。
そしたら陸は途端に弱って、砂だらけの手で頭を抱え出した。
――本当にちょろいな、この人。
泣き真似を続けながら、陸のことを盗み見る。
「ごめん、……ごめんって……」
手を私に差し出しかけて、その手が汚れてるのに気づいて引っ込める。
眉をハの字にするその顔は、本気で困っているみたい。
泣き落としで懐柔する作戦だったんだけど――……
ちょっと悪いことしてる気持ちになってきた。
「……なーんてね♡」
パッと顔を上げて、小悪魔っぽく笑う。
「へ?」
陸は一瞬ぽかんとして、それからわなわなと震え出した。